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“なにを持つかくらいは自分で決めたいー。”▶︎▷▶︎【本紹介】わたしの美しい庭/凪良ゆう

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📚わたしの美しい庭/凪良ゆう


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【概要】
小学生の百音と統理はふたり暮らし。
朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。
百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。
三人が住むマンションの屋上。
そこには小さな神社があり、統理が管理をしている。
地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。
悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくる。

縁切り神社を訪れる<生きづらさ>を抱えた人たちと、「わたし」の物語。

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🌱言葉
理解できないならできないでしかたない。だったら黙って通り過ぎればいいんだ。なのにわざわざ声かけて、言い訳して、許されることで自分達が安心したいんだろう。
けど、良心の呵責はお前らの荷物だよ。
人を傷つけるなら、それくらいは自分で持て
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なにかを捨てたからといって身軽になるわけじゃない。
代わりになにかを背負うことになって、
結局荷物の重さは変わらない。
だったらなにを持つかくらいは自分で決めたい。
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できれば『ぼくたちは同じだから仲良くしよう』より、
『ぼくたちは違うけど認め合おう』の方を勧めたい。
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私の人生なんだから、私が一番考えているに決まってる。
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世の中には、色んな人がいるんだよ。
自分の陣地が一番広くて、たくさん人もいて、
世界の中心だと思っていたり、
そこからはみ出す人たちのことを
変な人だと決めつける人たち。
わかりやすくひどいことをしてくるなら
戦うこともできるけど、
中には笑顔で見下ろしたり、
心配顔で面白がる人たちもいるーーー。
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まだこぬ未来にまでアンテナを伸ばし、
心配という名のおせっかいをする人たち。
先のことなんて誰にもわからない。
一見非の打ち所がない家庭だって、中に入れば色々ある。
心配してるふりで不安を煽るなんてただの迷惑行為
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生きていく中で何かが根っこから解決することなんて滅多にない。しんどい。つらい。
それでも明日も仕事に行かなくてはいけない。
だからとりあえず、明日がんばるための小さな愉しみを拾い集めていくことが優先される。
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隣に誰もいないこと。
ずっとひとりで生きていくかもしれないこと。
不幸な人だと指されること。
かわいそうな人という目で見られることが怖かった。
それは今も変わらず不安なままで、
けれどそうゆうわたしを、
わたしだけは受け入れてあげようと思う。
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どんな正義の矢も千本射れば殺戮に変わる。
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思いやりとお節介は紙一重だ。
相手の気持ちを考えるというのは、
相手の気持ちを断定してしまうということにとても近い。

「もう三十代だから結婚を焦っているはず、いい人を紹介してあげよう」
「ゲイの人はきっと生きづらさを感じているから
丁寧に優しく接してあげよう」

そうやって断定されると、こっちも可哀想な人でいなきゃいけない気がしてくる。
周囲から可哀想な人でいることを期待されている感じがする。

でも、そんな周囲からの期待なんて持つ必要ない。
捨てていい。

 

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